1/15、リサイタルVI「J.S.バッハとフランス」、兵庫県立芸術文化センターにて、無事開催することが出来ました。寒い中お越しくださった皆様、本当にありがとうございました。
昨年の6月(神保町の分)と9月のコンサートでは、暑い盛りにも関わらず寒気が入り込むという雪女ぶりを発揮しましたが、またまた雪女ぶりが出てしまいました ^_^; 関西、もの凄い冷え込みで、やっぱり雪は舞っていたそうです。積雪しなかっただけマシと思っております(笑)
アンケートやメールで御感想を沢山頂きました。ありがとうございます!
コンサートには、いつも色々な方がいらしてくださっているように思います。チェンバロ音楽の愛好家さん、クラシック音楽の愛好家さん、私でいいの?と思いますがチェンバロや古楽器を勉強されている方々・・・そして音楽はようわからんけど、チェンバロの視覚的世界が好きだとおっしゃってくださる方まで・・・そして音楽仲間や古楽器の先輩たちが見守って下さっています。皆さんありがとうございます。
今回は、フランスには素晴らしい作曲家達がいて、そしてドイツに凄いバッハが出て来た、ということを伝えたくて演奏しましたが、頂いた御感想を拝読する限り、皆さんに伝わっていたようで、このプログラムを演奏して良かった! と思っています。チェンバロ音楽に馴染みある方にはマイナーではないけれども、馴染みない方々には、ややマニアックなプログラムだったとも思います。しかし意図が伝わったようで良かった...
近々、リサイタルの日の日記を写真付きでupします。しばしお待ちください!
皆様、今後共どうぞ宜しくお願い致します。

from Seiko NAKATA

☆本記事、しばらくトップに置きます。最新の日記は次をご覧ください。

今年度のリサイタルのお知らせです。第6回目を迎えるリサイタル「Art of J.S.Bach」シリーズでは第3回目となります。開催日は年明け1月15日(木) (☆平日です)、兵庫県立芸術文化センター小ホールにて。
今回は、J.S.バッハのチェンバロ作品の他、彼が影響を受けた17世紀フランスの作曲家の作品でプログラムを組んでいます。色々な見方がありますが、クラヴサン(フランス)黄金期の舞曲作品からバッハは影響を受けているのだなぁと最近感じています。
皆様の御来場をお待ちしております。

recital.jpg

中田聖子チェンバロ・リサイタル VI 「バッハとフランス ...Art of J.S.Bach III...」

・会場 : 兵庫県立芸術文化センター小ホール 
・開演 19:00 (開場 18:30)
・入場料 : 3,000円 (全席自由)
・出演 : チェンバロ 中田 聖子

~Program~
♪ ルイ・クープラン : 組曲 ト調
♪ ジャン=アンリ・ダングルベール : 第3組曲 ニ短調
♪ ジャン=バティスト・アントワーヌ・フォルクレ : 第5組曲 ハ短調
♪ ヨハン・セバスチャン・バッハ : 組曲 ホ短調 BWV.996
♪ ヨハン・セバスチャン・バッハ : フランス風序曲 BWV.831

・お問い合わせ・チケットのお求めは...8/8より発売開始!
  兵庫県立芸術文化センターチケットオフィス TEL 0798-68-0255 (10:00-17:00 月曜休み ☆祝日の場合翌日)
  KLAVI (Tel 080-2414-1096、E-mail: info@klavi.com )
  ネット予約はこちら→

速報です!

1月11日の深夜26:00から FM大阪の「おしゃべり音楽マガジンくらこれ!」

の冒頭「今週の顔」で私の音源と共にリサイタルの情報が紹介されるらしいです。

ちょこっとだけだと思うのですが、私のチェンバロの音が流れるそうなので、

良かったらお聴きください!!

Who is he?

今日は自宅の楽器を今年初 調律致しました。自宅のmy楽器は2002年百瀬氏製作のタスカンです。オリジナルはP.Taskinの1769年の楽器です。今年のリサイタルのプログラムは、半分がフランス作品ですが、作品の成立年代と少々ズレがあるとは言え、やはりフレンチを弾くと鳴りが「本領発揮!」という気がいたします。Forquerayでは一番鳴りが良い。
 18世紀のフランス作品には、ひとの名前のついている作品が多く存在しています。そういった作品をポルトレと言って、人物を描写しているのだと言われるのですが、今回弾くフォルクレ Forquerayの組曲にも、多くのピースにひとの名前が付いています。音楽家だったり、貴族のどなたかだったり・・・。
 私はそういった作品と向き合う度に、何故人物名が付いているのだろうかといつも考えます。勿論、それが誰をさしているのかを最初に調べます。音楽家であれば話は簡単。どういう人物であるか、勿論音楽辞典を調べればすぐ分かるし、チェンバリストの場合はチェンバロ曲を一曲も残していない音楽家であっても、たいてい何らかの編成でコンティヌオ(通奏低音)を弾くので、音楽からどんな人物であったかは分かります。問題なのは音楽家以外の場合。そもそも「ポルトレ」と言っても、音楽学的一般見解からはずれますが、様々な事由でその作品が生まれたと私は考えています。よく言われるシチュエーションは、サロンの主催者である貴族に敬意を示すために書かれたというものですが、場合によってはオマージュであったり、サロンの重要なお客様に対して作品が生まれたこともあるでしょう。現代風のマーケットを考えたならば、もしかしたら出版に際して生まれた経緯も可能性はゼロではないように思います。よくありますでしょ、修復の為の一口おいくらでお名前を何処何処に入れます... といったカンパ制が。それを考えたら夢がなくなりますが、私は現代っ子なので、そんなこともあったかもしれないとつい考えてしまいます。冗談はさておき、音楽家以外の人物、私が全く知らなくても、科学アカデミーのメンバーや 公証人であった人など、実は物凄く有名な人の名もあるのではないかと思うのです。それこそ日本人は知らなくても、EU圏では皆が知っている人であったり、その分野では凄い人。そういった方々のことも今後は調べたいと思っています。それは本業のようであり、演奏とはワン・クッション置いたところのことですから、単なる自己の興味だけで行うことでもあります。
 正直・・・こう思うのです。チェンバロ作品に興味を持ってくださって演奏会にいらしてくださる方の中には、宮廷文化などがお好きだったり興味をお持ちの方もおられるだろうけど、このテの作品には「誰?」と思う名の付いたピースがある。途端に縁遠いものとなってしまう...。しかし、少しでも具体像が分かればその距離は縮まる。・・・自分がそうだったのです・・・私は知識が無い者の代表だと思っているのですが、手ほどきをしてくれた先生の演奏会に行ってもタイトルで縁遠いと感じていた作品が多かった。チェンバロや、この楽器の為の作品を日本でも身近な存在として御紹介していくには、どんなことをすれば良いのだろうかと考えるのはチェンバロ奏者の仕事であると思うのです。
newyear5-2006-1.jpg あけましておめでとうございます。 今年はリサイタルの準備をしながらお正月を過ごしています。プログラム・ノートの原稿を書きつつ、又、御案内状が全部送りきれていないのでそれも書きつつ過ごしています。 リサイタルの日は、まだ「あけましておめでとうございます」のご挨拶の出来る 小正月 の最終日・・・もうすぐ皆様にお会い出来ることをとても楽しみにしています。 2009年もどうぞ宜しくお願い致します!! webの更新も頑張ります!