練習時に考えてほしいことの一つ

Lesson BLOGを作ったからには、レッスン日程のお知らせだけでなく、
生徒の皆様に伝えていきたいことも、時々書いていこうと思っています。

演奏会準備でレッスンに通っている生徒さんも、
音楽の道を志してレッスンに通っている若い生徒さんも、
趣味でチェンバロをやってみようとレッスンに通っている生徒さんも、
音楽は老後の楽しみ!とレッスンに通っている生徒さんも、
皆さん、限られた時間の中で楽器の練習に励んでおられることと思います。

私は練習に大切なことは「効率良く」することだと思っています。
限られた時間だからこそ、効率良い練習の方法を考える必要がある。
さすがに演奏会準備でレッスンに通っている生徒さんには、
逐一1からの練習方法なんて教えませんけど
(自分が演奏家だとご自分が思っておられるなら、
当然自分で練習方法を考えることは出来るはずですね)
必要に応じて、皆さんに練習方法のご紹介をしています。
何を基準として練習方法を考えるか、は、人それぞれなのですが、
全ての方に今一度考え直して欲しいのは、
「自分の集中力がどれほど持続出来るのか」
についてです。

効率の良さは集中力が考える鍵の一つです。

どのレベルにおられる生徒さんも今一度考えてみてください。

例えば、練習時間の取り方については、
集中力が持続している時間だけ練習すればいいんです。
集中力が落ちてからの練習は何時間やろうと無駄だと私は思います。

今日は沢山練習するぞ! という時は、
集中力が持続する時間を越してきたら、休憩をとってください。
早い人なら2-3分の休憩(ちょっと喉を潤すだけの時間)でも十分です。
休憩ばっかりやーん! と周囲にツッコミをいれられようとも、
休憩を挟みながら、やってみてください。

勿論、自分のヤル気が乗ってきたら、そのまま続けてみるのも良いのですが、
その時はヒートアップしすぎないように気をつけましょう。


それから、集中力に自信のある方はこれも考えて欲しいのですが、
例えば、集中力が必要な本職をお持ちの方にあるケースなのだけど、
自分のエキスパート分野に続く集中力持続時間が、
そのまま他のことにも言えるかといえば、そうではないと思います。

私もこのことについて、最近やっと気づきました。

ちょっと失礼なことを言うようですが、
集中力が音楽家以上に必要なエキスパートさんなのに、
どうして◯小節しか集中力が続かないのかなぁ...
と不思議に思うことがしばしばあります。

私自身の集中力持続時間は長い方だと思います。
何時間でもリハできます。
しかし、別の分野では音楽に関する集中力持続時間ほどは続きません。
例えばドイツ語の勉強をしているのですが、
音楽の集中力持続時間ほどには続きません。
今日はいっぱい勉強するぞ!と意気込んでも
頭が一定時間を超えると疲れてくるのを感じます。
きっと、自分の慣れた分野と違って、頭の使い方も異なるでしょうし、
自分の専門分野のようにはいかないものなのだと思います。

だから、集中力に自信がある方も、
楽器の練習において、どれくらいだと集中出来ているのかな、
ということも把握するようにしてください。

集中力は養えるものだそうです。
少しずつ持続時間も伸びていくとは思いますが、
集中力に無理をしないように、ということも、
上手に練習していくコツの一つかな、と思います。