2007年9月のTagebuch (2)

13 Sept. 2007「Kan ik Nederlands spreken?」

お仕事で行った某所に、ミーティング中のベルギー人がお二人。(☆大阪市内)
顔見知りなので、すぐ「こんにちは」と日本語で声をかけてくださる。
私も「こんにちは」と返答。
そして日本語で会わねばならぬ方がおられるかどうかを尋ねる...

あとから気付いた...
オランダ語で挨拶くらいすれば良かったと ^_^;
これだから、なかなか喋れるようにならないのね...

Kan ik Nederlands spreken?

De Standaardには、今日の日本のNEWSも載っていました。
早く、さくさく読めるようになりたいです。

... だったら、もっと勉強せにゃ...



14 Sept. 2007「言語と音符」

先程記事を書いていて、うっかり消してしまいました ^_^;
Blog記事に限らずよくあることなのですが、
最近Keyboardを打っていると
何故か自動的に意味不明の入力を行っている場合があります。
特にチェンバロを弾いてすぐPCの前に座ると起こります。
Keyに触れる指先がチェンバロモードのままでいるようで、
Keyタッチが重複入力と判断してしまうようです ^_^;
MTにしたことだし、書類を作る時のように、
少しずつ保存していけば良いのだと、MT導入2週間程で悟る。

それはさておき、先日より久々に五線紙に向かっています。
2件...正確には4作品なのですが、1つは所謂室内楽で、残る3つはオペラ。
後者の方はJ.Ph.ラモーの作品なのですが、演奏会本番ではないとはいえ、
来週ぶっつけ本番で伴奏(勿論チェンバロで)せねばならぬので、
楽譜を書き直しています。書き直すといっても、
いつものように編曲ではなく、「要らんもんを削る」という作業。
正直なところ、オケ譜から書き直したいのですが、
歌い手さんとの打ち合わせなしに行うのは非常に危険。
渡されたピアノ譜をチェンバロで演奏出来るように工夫していきます。
勿論面倒な作業ですので、何回か合わせが出来る時等は、
横着することもよくあるのですが、嫌いな作業ではありません。
五線譜に向かうのは好きです。

普段、私は圧倒的に器楽曲と向き合うことの方が多いのですが、
歌詞と全く関係の無い作品を演奏している時でも、
leかlaかlesかdeかよく分からないが、冠詞に見えてくる音符が沢山あります。
aかanかtheか、eenかhetか分からないけど... ^_^;

音符を書いて行き、勿論歌い手さんが歌う歌詞も書いているのですが、
「冠詞に見える音符」と「歌詞の冠詞」の一致率は100%
言語と音符の密接性を痛感します。

ということは、歌詞を手がかりに、バロック・オペラは、
オーセンティックな慣習を探ることも出来る筈。
(だから修辞学が必要なのねと痛感します... (切実) )

... ということは、ルールを打ち合わせ出来ない器楽奏者とチェンバロ奏者が
演奏するよりも、歌い手さんとチェンバロ演奏する方が円滑な筈...

初合わせの歌手が素晴らしい歌手でありますように(^^) 楽しみです。




17 Sept. 2007「Background」
先日ベルギーフランドルセンターにて行われたイサン・ユン生誕90周年記念コンサートを聴いてきました。イサン・ユン作品と、彼に縁ある作曲家の作品がプログラム。
詳説しませんが、作品からのインスピレーションに不思議なものがある作品があったのですが(=私の生きている世界とは掛離れた世界があるように感じた)、後で作曲年代とその時期のイサン・ユンの人生を見ると納得...。やはり、作曲家とその時代背景は切っても切れぬものなのだと感じました。
...と考えると、死後250年以上経過した作曲家たちについても、細かな年号は「さておき」で良しとしても、西洋史の概説を見て満足しているだけでなく、その作曲家が過ごしたその場所や周囲の状況が、どのようなものであったのかを見ることは非常に重要であると思う。むろん作曲家を中心にそういった背景は、演奏において重要なのですが、「作曲家を中心に見る」ことでは、不十分であるのかもしれない...とも思いました。分かりやすく言えば、宮廷のきらびやかな面だけをふむふむと見ているだけでは、神髄を知ることは出来ないのかもしれません。
しかし...1Playerだけでは、なかなかカヴァーしきれないですね... ^_^;




20 Sept. 2007 「今年も行きます」
福岡古楽音楽祭に、今年もまいります。
今回は古楽コンサート第2部に参加しています。
9/24(月祝) 9:30より あいれふホールにて。入場無料
福岡の皆さん、それから、この日、福岡あいれふホールに行かれる皆さん、お会い出来ますこと楽しみにしています♪ (^^)
私の参加は以下の3曲...

F.マンチーニ : リコーダーと通奏低音の為のソナタ 第7番 ハ長調 (Rec.山下悟)
J.S.バッハ : ファンタジーとフーガ イ短調 BWV904 (Cemb. Solo)
G.F.ヘンデル : トリオ・ソナタ op.2-1 ロ短調
       (Fl.白石嘉毅、Vln.河内知子、V-Gumb.河本基實)




28 Sept. 2007「行ってまいりました」
今年も福岡古楽音楽祭に行って参りました。当初全日参加したいと意気込んでいたものの、半年前には、既に前半か後半しか参加出来ないことが判明... 結局、後半のみの参加となりました。
23日はセミナー。Baroque Violinの寺神戸さん、声楽のザネッティさんのレッスンのコンティヌオと、有田千代子さん、北谷直樹さんのレッスンと、ほぼ一日中セミナーに参加でした。
私自身は、北谷さんのレッスンが非常に印象深い。視界が開けたかのようです。Cembaloの新しい世界が見えた! そのような心境。梅岡さんのblogに「ナオキには気をつけろ」とありましたが、本当に凄い方です! 私にとっては大興奮のレッスンでした!!つくづく思いますが、素晴らしい(と私が思える)演奏家のレッスンは、ただその時に持って行った作品についてだけでなく、知らずのうちに、演奏全般について、又、奏者として「何をすべきか」「何を今後学ぶべきか」が示唆される。頂いたアドヴァイスをよく消化して、また演奏研究に励んで行きたいと思っています。又... まぁ自分の才能を棚に上げての目標ですが、自分もそんな風に伝えていける奏者を目指したいです。
聴いた夜の演奏会は、ハウヴェ氏のリサイタルと24日のフォンス・ムジケの公演。
ハウヴェ氏のリサイタルは一昨年も拝聴しましたが、今年は他楽器とのアンサンブルが中心で、リコーダーを吹かない1リスナーとしては、今年の公演の方が愉しく拝聴出来ました。
そして... 私にとっては、久々の強烈な印象となるであろうフォンス・ムジケの公演は本当に素晴らしかった!!私が感想を綴るまでもないと思うのですが、チェンバリストの端くれとして感想を述べるとしたら、「この通奏低音をもっと聴いていたい」と思う演奏会は、過去に聴いたことがございません! 通常では「あり得ない」感想です。本当にびっくりした。スパイスを効かせたコンティヌオなのに、不必要な音色は全くない... 可能なのだ! と初めて知ったなぁ...。スパイスを効かせたコンティヌオは、私自身やりたいものの、私も不必要な音色がどうしても出てしまうし、同タイプの演奏では、不必要な音色オンパレードの演奏しか聴いたことがなく、封印しようと思い始めていたところでした。封印してしっまったら... いつまで経っても理想は現実にならない....。
これまた自分の才能はさておき、ソロもコンティヌオも、「もっと聴いていたい」と思って頂けるような演奏をやはり目指したいです。

感想を書きながら...また自分の首を締めてしまった... ^_^;