4-5月御礼(2)ヴィヴァルディとバッハ

 前々回記事の続きとして綴らせて頂こうと思いますが、まずは左の写真、大阪川口にある市内最古の聖堂 川口基督教会です。ここが5/9のヴィヴァルディ祭り A.ヴィヴァルディ室内協奏曲全曲演奏会の会場でした。
 レトロ建築(近代建築)が好きな私、こんなところで演奏させて頂けるとは、何とも嬉しい限り。ヴィヴァルディ祭りでは、3日に渡る公演各グループの公開リハーサルと共に講演会なども開催されましたが、大阪歴史博物館の学芸員 酒井一光さんの大阪の近代建築についての講演があり、しっかり拝聴にまいりました。川口教会は他の当時のイギリス式を取り入れた近代建築と異なる屋根の骨組みであることなど、興味深いお話が沢山ありました。またレトロ建築を見て歩きたい病が悪化しております。酒井さんの講演は別グループの公開リハ日でしたが、私たちのグループの日には、音楽学者の山田高誌さんがA.ヴィヴァルディについての講演会が開催されました。コンサートではなかなか触れられないヴィヴァルディの音楽活動の背景、室内協奏曲の作品成立の背景となったピエタについてなど、詳しくお話してくださいました。

 2枚目の写真は、川口教会でのコンサート後、女性陣で記念撮影したものです。
左からバロック・ヴァイオリンの稲富さん、私、そして同ヴァイオリンの河内さんです(立ち位置もう少し考えれば良かったなぁー)。稲富さんとは今回が初共演でした。河内さんとは、福岡でのリサイタルにゲスト出演して頂いたり、大阪での「記憶の彼方からの響き」シリーズのコンサートを行って来ています。同シリーズ第3回を7/20に伊丹アイフォニックホールで行いますので、お近くの皆様是非いらしてくださいね!!
 川口教会の聖堂はWar IIの戦火(焼夷弾が落ちたそうです)、そして阪神淡路大震災の被害(塔倒壊)を受け乍らも、修復を繰返しながら現在に至ります。芸術趣味的近代建築でも素敵だと思いますが、煉瓦造りだからでしょうか、とても響きの良い聖堂でした。余談ですが、建設当時の煉瓦は大阪泉州製だそうです。講演会で聞いて知りましたが、大阪の近代建築には大阪製の煉瓦が多く使われているそうです。他の場所で作られたものを大阪に運んだものだとばかり思っていましたので、それにはややびっくり致しました。

 そして、5/25にはリコーダーの井上佳代さんと共にオールJ.S.バッハプログラムでのコンサート「J.S.バッハへの憧憬」をアンリュウリコーダーギャラリータケヤマホールにて開催致しました。井上佳代さんとのデュオでのコンサートは、前回が...おっと、直前のルドゥーテ展のコンサートでもこのデュオでオトテールの組曲を演奏しましたが、フル・コンサートとしては前回が2010年の3/13開催の「ヘンデルの憧憬」。この時の終演後、お客様から「次回はJ.S.バッハを演奏して欲しい」との声を頂き、考えること2年少々。何せリコーダー1本とチェンバロでの編成の作品が無いのです。この編成でバッハの作品が演奏されない、ということはむろん無く、よくフルートとオブリガートチェンバロの為のソナタは演奏されていますが、どういう形で演奏するかあれこれ考えるのに時間を要しました。そして、楽譜を準備して...(1曲は手書きもして...)今回の公演を開催する運びとなりました。(どういう形で何を演奏したか、ご興味有る方はプログラムノートとして書いた文章があるので御覧ください)

 この公演は早々に完売してしまい、当日までお問い合わせを多数頂いていたのですが、御予約が間に合わなかった皆様、申し訳ございませんでした。次回公演に向けて準備を始めていますので、次回をどうか楽しみにしていてくださいね!!
 4月5月のコンサートにいらしてくださった皆様、ありがとうございました!!
 そして6月、7月もコンサートが続きます。6/19は秋篠寺にて「J.S.バッハのチェンバロ音楽」のタイトルでオール・バッハ・プログラムを演奏しますが、こちらは既に満席となり、早々に申し込みを締め切ったそうです。
 7/6-7は名古屋にまいります! ルドゥーテ名古屋展at松坂屋ホール。初名古屋演奏です。名古屋の皆さま、どうぞ宜しくお願い致します。勿論ルドゥーテ仕様のチェンバロ登場です!
 そして先にもお話しましたが、7/20は「記憶の彼方からの響き」第3回公演、バロック・ヴァイオリンの河内知子さんと、今回はヴィオラ・ダ・ガンバの中西歩さんにも加わって頂いて、J.S.バッハ、D.ブクステフーデ、G.P.テレマンのドイツの3人の作曲家の音楽を演奏致します。伊丹アイフォニックホールにて17:30より。(詳しくはこちら)  又、今年のリサイタルも決定致しました! 12/21(土)アンリュウリコーダーギャラリータケヤマホールにて。(詳細は近日お知らせ致します)
 これからも色々な演奏の形でバロック音楽をお届けしていきますので、是非コンサートにまた皆様いらしてくださいね!!