家具屋さんで

昨月、名古屋に行った際に、本番会場から徒歩すぐのところにある大須というところに行ってきました。大須、愛知県の方にはきっとすぐ分かって頂けると思いますが、家具屋さんの街です。
大阪にも堀江というところに「たちばな通り」という家具屋さんが立ち並ぶ街がありました。子供の頃、本棚を探しに行った記憶があります。最近この通りの話を聞かないので、ちょこっとググるさんで検索してみると、今は「オレンジ通り」と言うようになって、インテリアショップが並ぶ街となっているようです。(橘=オレンジ ということらしい) インテリアショップか...近々見に行ってみたいな、と思いつつ(雑貨・インテリアを見るのは大好きです)、年月の経過を感じます。
名古屋の大須は、かつて見に行ったたちばな通りのような、本当に家具屋さんが立ち並ぶ、何だか私には懐かしいような気さえする所でした。
大須に行ったのは、愛知から大阪のコンサートに何度かいらしてくださったお客様から、古楽の愛好家さんが集まられるお店がそこにある、と伺ったからです。
行ってみると、なるほどなるほど、納得。小さなポジティヴオルガンから、本格的なオルガン、トラヴェルソにリコーダー、リュート、プサリテウムがお店のあちこちに置かれていました。



どれもこのお店豊田たんすさんのご店主が作られたものだそうです。よく見ると確かに、楽器を単に作成される愛好家さんの作にはなかなか見られない、家具屋さんならではだな、と思うような彫の装飾が施されています。
日々のメンテさえ不器用で苦戦し、チェンバロを演奏するしか出来ない私には敬服するような作ばかり(^^) 凄ーい、すごい!!


チェンバロは三作目なのだそうです。一作目ではないのですか!?と、これまた驚愕。
少し触らせて頂きましたが、一音だけで分かる「良い木使ってますね!」ということ。鳴りからそう感じました。お話を伺うと、やはり、家具屋さんだけあり、本当に良い木で作られている様子です。
愛好家さん作の楽器を幾つか知っていますが、このレベルのものにはお目にかかったことがありませんでした。



塗装せずに木目を生かそうとするのも、家具屋さんのご店主らしいなと思いました。



楽器に驚いてゆっくり拝見出来ませんでしたが、家具もアンティーク調の素晴らしいものが沢山ありました。
こういうお店って面白いと思います。ご店主と愛好家さんと、古楽をこれからもどうか愛していって頂きたいです!!