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2006.12.11

移調の謎

J.S.バッハの作品に「BWV1030」の作品目録番号が割り当てられている作品がある。
一般に言う「h-moll(ロ短調)のフルート・ソナタ」のことだ。
この作品は皆様よく御存知だと思うけれども、オーボエ用の異稿譜というのがある。 こちらはg-moll(ト短調)。
蛇足だが、それは学生時代の試験の場ではあったが、私がチェンバロで最初にアンサンブルとして、 「聴いてもらう為に」演奏した作品だった。旋律楽器はバロック・オーボエ。 その後、モダン・オーボエとも弾くことがあったし、何かと縁深い曲でもある。
フルートとは、当然 h-moll、ヴォイス・フルートともh-moll、オーボエとはg-mollで弾く。
そして、リコーダーと共に演奏する時は、c-mollになる。

何故、調が各々異なるのか?

...という質問が時々あるのだけれども、それは、こういったアンサンブル曲の場合、 旋律楽器の特性(主に音域の問題)に合わせて、移調を行う(適切な調性を選択する)。
音域の問題と言っても、単に「この音が出るかどうか」という問題だけでなく、 演奏可能な音域であっても、特に管楽器は音域によって音色特色が異なるため、 その有効な音色音域を用いるために、適切な調を選択されることもある。
こういう言葉にすると難しいけれども、簡単に言えば
「より映える調性で演奏する」
というところに理由があると思う。
鍵盤楽器というのは、大多数が他の種類の楽器に比べて、 あまり演奏可能音域内での音域特性というのは無い。 面白い例があって、J.S.バッハはイタリアの協奏曲作品を鍵盤独奏に編曲したものが残っているのだけれども、 鍵盤なら音域に特に問題がある場合を除いて(チェンバロは意外と最高音は低い)、 移調する理由はあまり見当たらなさそうなのだけれども、何故か他の調を選択されている場合がある。
その理由の一つには、調性感の問題があるかもしれない。
厳密に言えば、楽器ごとに、その得意不得意とする調があって、 他の楽器に比べて、鍵盤楽器にその得意不得意の障壁は少ないにしても、 各々の調で表現される世界というのが各々にあると思う。
しかし、楽器全般的に、調性の特色は、ほぼ一貫したものであって、 そう考えると何故移調するのか? という疑問点が残ってくる。

ちなみに、ロマン派の時期になって、リスト等にもその作品は残るが、 管弦楽の為の作品(オペラ作品を含む)をピアノで演奏するパラフレーズ作品に、 移調されて書かれている例もある。ピアノは、オーケストラの全音域をカヴァー出来ると言われる程に、 音域が広いので、演奏可能音域等の問題は横たわっていない筈である。

ところで... 2006年の現時点において、私が最も複数の調で演奏する機会のある作品というのが、 このBWV1030のソナタなのだけれども、やはり鍵盤楽器にも物理的な調の得意不得意があるのではないかと、 やんわりと感ずるようになってきた。
正直なところ、鍵盤楽器においては、何調でも演奏可能だとは思う。 しかしながら、h-moll、g-moll、c-mollのうち、一番理にかなっているものは、 原調と思われるh-mollなのだ。理にかなっているつまり、指に無駄な動きがないのである。 これは物理的な結果論だけれども。
J.S.バッハは、皆様御存知の通り、鍵盤演奏にも長けていた音楽家である。
BWV1030のソナタが、フルートの為の調を選択していたとしても、 その調の中でオブリガート・チェンバロを書いて行くにあたって、 最も無駄のない音形が選択されているように思う。
無駄の生じる調で弾いても、鍵盤奏者にとって、99.9%何の問題も起こらないので、 あまり意識しないのかもしれない。

他の楽器の為の作品の鍵盤楽器作品用への移調は、 作曲家の楽器物理的見地からの特性を考慮して選択されているのかもしれない。

しかし...堂々めぐりなのだけれども、十二平均律を用い始める前の時代... 調性ごとの特色性への意識はとても強かったと考えられているのだが、 その見地から考えると疑問が多いに残る。
が、「平均律クラヴィーア作品」に書かれた落書き(?)から導き出されたリーマン調律では、
十二平均律の5度音程も出てくるような提示がされているけれども、我々が考察している程、 調特性への意識が高くはなかったのか...
あるいは...もっと柔軟で、ケース・バイ・ケースだったのかもしれない。

奏者としては、ケース・バイ・ケースで落ち着きたいのだが(笑)、
「そんないい加減な論」と言われそうだが、これは学術考察ではありませんので(笑)

☆ 議論を投げかける記事ではございませんので、あしからず。
Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:09
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2006.04.04

こんなお話をよくするんです

「へぇーチェンバロの奏者なんですかー」

「チェンバロって大きい楽器ですよね」
「持ち運ぶの大変でしょう?」

いずれも私は「はい」と答える。

チェンバロを御存知なのだと内心嬉しく思いながら、返事をする。

「チェンバロってね、オーケストラのしか聞いたことなくて、独奏って聞いたことないんですよね」

あーそうですか (^^) と答えながら、
おぉ、バロック音楽を生演奏で聴かれたことがあるんだなぁ~
とこれまた嬉しく思う。

「こう、沢山のチェンバロの人がオケで弾いてますでしょ。
 チェンバロって一人だと小さい音なんですか?」

は? へ? (?_?)

ここで、私は、相手が、チェンバロとチェロとを間違えてらっしゃることに、はじめて気付く。

音楽好きなんですよ(^^) とおっしゃって、お話が弾むことも多いが、
まだまだチェンバロという楽器を御存知の方は少ないと痛感する。

「チェンバロはね、弦は張ってありますけれども、鍵盤楽器なのですよ(^^)」

チェンバロ cembalo (独)は、フランス語ではクラヴサン Clavecin、
英語ではハープシコード Harpsichordと呼ぶ、
ピアノが産まれる前に盛んに用いられた鍵盤楽器である。
形状はピアノの前身なのだが、内部構造が違う。
ピアノは、弦をハンマーで打って音を出すのだが、チェンバロは弦を爪がはじいて音を出す。
鍵盤の先...これは楽器の中に入っているものだから、外からは見えないけれども、
先に繋がるものが、爪なんですよ。

私は説明が上手ではないので、大抵「?」な顔をされる。
一度見て頂けたら、疑問は一気に吹っ飛ぶと思うのですが f(^^;;

「どんな音なのですか?」

音の種類は、弦をはじいて音を出すので、ハープやギターやお琴...と似通っていますが、
これまた聴いて頂くのが一番良いかと... 良かったら一度、演奏会にお越しくださいな(^^)


勿論、宣伝目的など持たずにチェンバロのお話をするのだが、
最後に宣伝するしかないや...となることが多い...。
人の良い方や、本当に「チェンバロってどんな楽器なの?」と思われた方は、
社交辞令でなく、実際に演奏会に足を運んで下さる方も多い。
「チェンバロ お初」が私の演奏となる方がおられる...奏者として責任重大。
チェンバロ自体のイメージを良しとするか悪しとするかは、私の演奏次第...
チェンバロという楽器を一人でも多くの方に知って頂きたい...と思ったと同時に、
重大な責任を負ったのだと、私は思っている。
Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:12
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2005.12.30

Q. 上と下の鍵盤、一緒に動いているみたいに見えますが...

「上と下の鍵盤、一緒に動いているみたいに見えますが...」

アンケートや頂くメールで最も多い質問です。

チェンバロの鍵盤は、上鍵盤と下鍵盤、一緒に動くように見えるんじゃなくて、一緒にも動きます (笑)

チェンバロのしくみは、私がお答えするよりも、チェンバロ製作家さんのサイトを御覧になられた方が、 分かりやすいと思うので、詳説は割愛致しますが、 ヒストリカル・チェンバロの二段鍵盤式の楽器には、 通常、上鍵盤と下鍵盤に、同じ高さの音がする弦 (8'弦と呼ぶ)がそれぞれ張られています。

... 又、たいていの二段鍵盤チェンバロの下鍵盤には、 オクターブ高い音の弦(4'弦と呼ぶ)も張られているのですが、この話は、今回は蛇足なり。

下鍵盤と上鍵盤、同じ高さの音が出るのですが、
(☆ 二段も鍵盤があって、音域が広いんですねーと言われますが、 エレクトーンのような仕組みではないことも、蛇に足を生やしておこう(笑) )
それぞれ微妙に音色が違うように、調整されています (通常は。)

8'弦1本でも、演奏しますが、より分厚い音で演奏したい時に、 上鍵盤と下鍵盤を一緒に動かすレジスターを用い、8'弦2本を鳴らして演奏します。
これが「上鍵盤と下鍵盤が一緒に動いている」状態での演奏です。

ちなみに、下鍵盤をぐっと押し込むことで、上下連動させる仕組みになっている楽器が、 最近では多く作られているように思います。どのような操作で連動するのかは、本当は楽器によって異なります。

プレイヤーの近くの席に座られた方は、そんなところも、演奏会で見てみてください(^^)


またまた蛇足ながら、4'弦を加えた音色で演奏することもあります。

通常
 ・ 下鍵盤の8'弦+4'弦
 ・ 上下鍵盤の8'弦2本+4'弦

という音色の使い分けがあります。

これに加えて、チェンバロには、
 ・ 上鍵盤の8'弦1本
 ・ 下鍵盤の 〃
 ・ 上下鍵盤の8'弦2本
・ バフストップ(ミュートをかけたような音がする)を用いた8'弦
     (☆楽器によってバフがかかるのは上だったり、下だったり。両方にかかる楽器もあります)
めったに使わないが、
 ・ 4'弦1本。

以上、7種類の音色を使い分けることが出来ます。

これに、奏者の指先で弾き分ける音色が、各々に、無限に加わります(^^)
Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:17
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2005.11.29

Q.チェンバロ何故現代製なの?

「チェンバロ、何故現代製なの?」

正直、こういう御質問を頂くとは、思いもしませんでした。
それ故に、早急に、web上でお話せねば...と思った次第です。(で、こんなコーナー始めました)

「チェンバロはバロック時代の楽器で、ピアノの前身となった楽器のはずなのに、
 演奏会で使われている楽器は、何故 20世紀作だと書かれているのか...」

という御質問です。要するに、おかしいやんか! と。
多分、こういう御質問を下さる方の中には、半ば詐欺ではないかとか f(^^;; 怒ってらっしゃる方もいらっしゃる...のかもしれませんね(笑)

こう言われることで、あーチェンバロっていう楽器は、全然知名度が無いんや~ と痛感します。

で、お答えは...

レプリカです


チェンバロのバロック時代製のオリジナル楽器をお持ちの奏者さんとか、 ヨーロッパにはゴロゴロいらっしゃるみたいですけどね、日本にはゴロゴロ転がっていません。 持っているホールもゴロゴロありません。日本にある何箇所かの楽器博物館には、 合計して何台かありますけどね。 CDなどの録音物にはオリジナルの楽器を使っての演奏のものがゴロゴロありますけどね。

そもそも、ありがたいことにチェンバロの当時製作のオリジナルのものが現在残存するのは、 楽器としての価値ではなく、蓋などに描かれた絵画の芸術品としての価値があったからです。 逆に、絵画などとしての芸術品としての価値の無いものは、恐らく、さっさと抹殺されたんだと思います。

古楽器(オリジナル楽器)と申しましても、必ずしも当時製作のものを指す訳ではありません。 (弦楽器などは、バロック時代製でも、ずっと弾き継がれているものが沢山あるので、 改良されたものを、製作当時の姿などに復元して使うことも多いようです)

レプリカと申しましても、ただ単に外見真似ただけではないので、 再現楽器 と言ったら良いかな。

19××年に再現したチェンバロ、あるいは 2×××年に再現したチェンバロという訳です。

言葉にすると、様々な受け取り方があると思うので、 もしかしたら他のチェンバリストからの反論もあるかもしれませんが、 私流に分かりやすく御説明したまでです。あしからず。
Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:21
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2003.05.18

質問からの派生

私が、J.S.Bachの作品を好きであることから始まるのだと思いますが、
よくmailや、或いは面と向かって聞かれることがあります。
「BWVって何ですか?」

「シュミーダー [Wolfgang Schmieder]さんがまとめて下さった、
 1958年のバッハ作品目録 Bach-Werke-Verzeichnis の略。
 頭文字をとって"BWV"。BWVの番号は、その目録に基づくもの。」

と応えておくのですが、常に、何故だ? 本か何かを見れば書いてあるだろう... と思う。
が、意外にBWVに関する説明って、載ってはいないのですね...。
とすれば...そうか、私みたいに未熟で勉強中の者に聞くのが、一番堅実な方法ですよね。

学生時代、友人と "勉強が深まってゆくほど、論文の註が少なくなるよね"
という話をしたことがあります。
ゼミの先生からは「逆やろ~」と突っ込みを受けた記憶もありますが (苦笑)
人間、物事に対する見識・知識が増えるほど...
或いは、マニアック度が高まるほど...という言い方も可能かもしれません
特殊な(?)見識・知識が当たり前のものとなり、
誰もが知っているという感覚に陥りやすくなりますよね。
音大の学生よりも、音楽ファンの方の方が、音楽に詳しい例も稀ではない。
そして「常識」に、多くの人とのズレが生じて行くのかもしれません。

不特定多数の方に、素敵な音楽作品を知って頂きたいと思えば、
そんな「ズレているかもしれない常識」が、一般に見て正しい認識なのかどうかを
見極めることも大切なのだろうなぁ~...と思います。
音楽を勉強している者が話す「音楽の話」...音楽を知らない人からすれば、呪文でしかなく、
私がゲノムの解説を聞いても、何が何だか分からないのと同じ状態ですよね(^^;;

良い機会なので、追加... これまた、古い友人をはじめ、よく聞かれること....

 「クラシックのCDジャケットで、
    よく曲名の横に『op』って書いてあるの、あれ何なの?」

opusの略。出版作品番号を示すもの。
Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:22
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2001.07.02

言葉と音符

今迄に....と言っても、さして年月は長くはありませんが、様々な楽譜を見て来ました。
面白いもので、所謂「現代譜」になってからでも、時代毎に記譜法が違っています。
勿論、作曲家によっても細かな所で記譜法が異なり、本当に楽譜を読むのは、
何と難しいのだ...と痛感する日々を送っています。
最近、ふと頭に過去の記憶が蘇りました。
それは、もう10年以上前になる小学校時代.....
塾のある国語の先生が、よく授業の導入として1つの質問を用いられていました。

「言葉って何だろう」
答えは、今でもよく覚えています....「相手に物事を伝える為の1つの道具」です。
そして、この問答(?)が蘇って来ると共に、私の脳裏を横切ったのは、
「音符って何だろう」
あくまでも現在の私が閃きで出した答えですが、
音符も「相手に物事を伝える為の1つの道具」だと思います。

言葉と音符では、伝達の質には相違が見られると思いますが、
音符も作曲家の内なるものを表出する、或いは何かを再現描写する上で、
音楽という形に留める為に用いる最小単位のものが音符であると思います。

そう考えると、文章読解において言葉(単語)の意味、言葉と言葉の接続etc...に
深い意味合いを汲み取ることに留意せねばならぬのと同様、
楽譜の読解だって、細かく見れば、際限なく、読み取らねばならぬものが存在する筈です。

これまでに、自分が作曲をして実際に楽譜を書いたり、
様々な時代の楽譜を目にすることで、楽譜読解の緻密性の必要を感じて来ましたが、
読解は相当難解なものであることを、思い知らさられた気持ちになっています。

演奏者は、作曲者の「相手に物事を伝える為の1つの道具」を
何処迄、読み取れているのだろうか?
(...今の私には、自分で自分の首を締める話であります...(笑) )

Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:29
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2001.02.09

楽器はCanvas、大事なものも楽器の中

世の中には、様々な博物館がある。

K教授にロンドンの Victoria and Albert Museum[ヴィクトリア アンド アルバート博物館] の鍵盤楽器のカタログ(...?...とかく小冊子である...)を見せて頂く機会があった。 確か、この博物館は最古のチェンバロがあることでも名が知れていたハズである。 その名に値するかの様に、そこには、様々な鍵盤楽器の写真と解説が掲載されていた。 昔は、楽器は美術品でもあったらしい...。 美術品の価値によって、古い鍵盤楽器は残存しているケースが多いのだそうだ。 事実、そのカタログには、楽器の側面・外側だけでなく、 内部に見事な装飾を施した楽器がゴロゴロ掲載されている。  (↑楽器の内部とは、ピアノで例えると蓋を開けた内側...そういう箇所を想像して下さい) 16世紀のヴェネチアの宮廷の天井画が蓋の裏に描かれたものがあれば、 側面・内側共に漆塗りで中国風の絵が描かれたものもある。 装飾は、どうやらヨーロッパの文化のものだけに留まらなかった様である。 どんな装飾にしろ、チェンバロの内部に描かれた絵画に美術品としての価値が あることに疑いはなく、まるで楽器がキャンバスの様だったのである。 又、製作時の状態(オリジナルの状態)で残存するものは少なく、 16・17世紀に作られたが18世紀になって手が加えられてしまったものや 果ては、音域が狭められてしまった跡が認められるものがある。 楽器が改良される為の課程によるものであろうか....それなら、良い(?)のだが。

現在のピアノも、上部、つまり「鍵盤と弦が収められている『箱』」の部分 と脚が分離出来るのだが、上部と脚の製作年代が異なるものまで存在する様である。

かつては、鍵盤楽器の脚の部分は楽器屋ではなく、 家具屋さんが作っていたと聞いたことがある。
「 ピアノの『箱』の下には隙間が多いから、通帳やヘソクリを隠すのに丁度良い 」
と言ったピアニストがいるけれど、家具屋さんが脚部を作っていた証拠か、 引き出し付きのチェンバロなんてものも存在......。

その様な、様々な装飾・趣向が凝らされたものは古いものに多く、 現代のピアノの装飾なんて、せいぜい猫足スタイルだとか、 譜面台が透かしぼりになっている程度しか見当たらない...と思っていたら、 何と、ピアノでも全側面・内部に絵画が施されたものも存在したらしく、 博物館の冊子にしっかり掲載されている。

楽器博物館に行くと、絵画的価値も見ることが出来る... と思います。

Posted by Klavi:Seiko NAKATA at 5:33
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